先に言っておく。読書は偉くもなんともない。
本を読んでいるからといって、賢くなるわけでも、人格が磨かれるわけでもない。そのうえで言う。最近また読書にハマっている。
今日は「読書体力」という話をしたい。読書が続かないと悩んでいる人に、特に読んでほしい。
この記事でわかること:
- 読書体力とは何か
- 読書が続かない・挫折する本当の理由
- 読書体力を養うための具体的な考え方
- 自分の経験から見えた「本との相性」の正体
結論:読書が続かないのは、意志の問題ではない
最初に答えを出す。
読書が続かない理由のほとんどは、その本に必要な「読書体力」が不足しているからだ。
意志が弱いわけでも、本が嫌いなわけでもない。本と自分の間に、読書体力のギャップがあるだけだ。これを知っているかどうかで、読書との向き合い方がかなり変わると思っている。
読書体力とは何か
読書体力とは、ひと言で言えば「その本を読み解くために必要な、知識・語彙・集中力の総量」だ。
体力という言葉を使うのは理由がある。走るのに脚力が要るように、本を読むにもそれ相応の「力」が要る。そして体力は、使えば使うほど積み上がっていく。
重要なのは、読書体力は本のジャンルや難易度によって要求量が変わるという点だ。
たとえば:
- ライトノベル → 低〜中程度の読書体力で読める
- ビジネス書 → 前提知識がある程度必要
- 専門書・学術書 → 相応の知識・語彙の蓄積が必須
読書が続かない人の多くは、自分の読書体力より上の本に最初から手を出してしまっている。そして挫折して「自分は本が読めない」と思い込む。これは非常にもったいない。
実体験:中学でチーム・バチスタの栄光に挫折した話
私の第一次読書ブームは小学校高学年〜中学校のころだ。
当時の家はインターネットに繋がっていなかった。今考えると何が楽しくて生きていたのかとも思う。そんな環境だったからこそ、本は数少ない娯楽のひとつだった。あさのあつこさんの『バッテリー』を読んで、読書が面白いと思い始めたのがそのころだ。
なぜバチスタを選んだか
問題の本は、海堂尊さんの『チーム・バチスタの栄光』だ。
見た目がかっこいい。読めればかっこいい感じがする。全くもって安直な理由で買った。
結果、挫折した。
挫折の本当の理由
当時の自分には、この本の面白さが半分もわかっていなかったと思う。
この本を楽しむためには、おそらく以下が必要だ:
- バチスタ手術という医療知識の下地
- 登場人物の複雑な関係性を追う読解力
- ミステリーとして伏線を拾う経験値
バッテリーを読んで「読書楽しいかも」と思い始めたての中学生には早すぎた。今なら言える。あれは読書体力のミスマッチだったのだ。
読書体力を養うための考え方
1. 入口は何でもいい
読書体力を鍛えるために、最初から難しい本を読む必要はない。
ライトノベルでも、エッセイでも、ビジネス書でも何でもいい。「読み続けられる本」から始めることが、読書体力を積み上げる一番の近道だ。私もバッテリーから入ったからこそ今がある。
2. 挫折した本は「捨て本」ではなく「保留本」
読めなかった本があっても、それは「自分には無理な本」ではなく「今の自分にはまだ早かった本」だ。
数冊積み上げた後に戻ってくると、同じ本が驚くほどすんなり読めることがある。読書体力は確実に積み上がっているからだ。
私もバチスタを、今読んでいる本が終わったら読み直すつもりでいる。中古でもなんでもいい。当時拾いきれなかった面白さが、今なら見えるかもしれない。
3. 「続かない」と感じたら本を変えていい
根性で読み続ける必要はない。
読書が続かないと感じたとき、まず疑うべきは「今の自分の読書体力とこの本のレベルが合っていないのでは?」という点だ。本を途中で置いても、何も恥ずかしいことはない。
ゆる言語学ラジオの読書回を見てほしい
最近、この長年の引っかかりを言語化してくれる動画を見つけた。
読書が続かない理由、挫折の構造、本との相性——これらを丁寧に言語化してくれている。私がぼんやり感じていたことを代わりに言ってくれた動画だ。
読書に苦手意識がある人、かつて挫折した経験がある人に特におすすめする。
まとめ:読書が続かないのは、あなたのせいではない
- 読書体力=その本を読み解くために必要な知識・語彙・集中力の総量
- 読書が続かない原因の多くは、本と読書体力のミスマッチ
- 入口はどんな本でもいい。まず「読み続けられる本」を選ぶことが大事
- 挫折した本は「保留」にしておく。いつか必ず読み返せる
読書は偉くもなんともない。だが、続けるコツを知ったうえで楽しむのと、謎の罪悪感を抱えたまま挫折するのとでは、全然違う話だと思う。
紹介したコンテンツ
ゆる言語学ラジオ(読書回)
YouTube で見る
※無料で見られます。読書に苦手意識がある人には特におすすめ。

