Linux Mint Cinnamonの裏側|2ヶ月使って分かった3つの真実とWindowsからの移行で後悔しない方法


結論:Linux Mint Cinnamonは「ズルい」ほど使いやすい

正直に言うと、Linuxをここまで気に入ったのは初めてだ。

僕はもともとWindowsユーザーだった。Panasonic Let’s NoteにWindows 10がプリインストールされていて、長い間それで問題なかった。ところがWindows 10のサポート終了が近づき、渋々Windows 11へアップグレードすることになった。要件は満たしていない状態でのアップグレードだったせいか、Bluetoothがまともに繋がらなくなった。

苛立ちがピークに達したとき、ふと「Linuxでもいいか」という考えが頭をよぎった。それがLinuxとの付き合いの始まりだ。

それから数ヶ月、毎月のようにディストリビューションを乗り換えてきた。過去形なのは、今は悔しいことにLinux Mint Cinnamonに固定化してしまったからだ。

この記事では、2ヶ月使い続けて分かったLinux Mint Cinnamonの実態を語っていく。

この記事でわかること:

  • Windowsからの移行でつまずかない理由
  • 他のLinuxディストリビューションと比べたときの正直な評価
  • 動作の軽さについての実態
  • 逆に気になった点(忖度なし)
  • こんな人におすすめ / おすすめしない人

Linux Mint Cinnamonとは何か

簡単に触れておこう。

Linux MintはUbuntuベースのLinuxディストリビューションで、Distrowatchのページヒットランキングで2024年に1位を獲得したほど人気がある。デスクトップ環境はCinnamon、MATE、Xfceの3種類から選べるが、メインはCinnamonだ。

CinnamonはLinux Mint開発チームが作ったデスクトップ環境で、見た目がWindowsに近い。Windowsのスタートメニューに相当するものがあり、タスクバーもある。初めてLinuxを触る人間にとって、「なんとなく分かる」UIというのは非常に重要だと思う。

基本スペック(参考):

項目内容
ベースUbuntu 22.04 LTS
デスクトップ環境Cinnamon
最新版(2025年時点)Linux Mint 22.1
サポート期限2029年まで
必要RAM最低2GB(快適使用は4GB推奨)
対応アーキテクチャx86-64

Linux Mint Cinnamonが良かった点

1. 何もしなくてもある程度普通に使える

これが一番大きい。

多くのLinuxディストリビューションでは、インストール直後に日本語入力ができない。Mozcをコマンドで入れて、設定ファイルをいじって……という手順が必要になることが多い。それ自体は難しくないが、やはり面倒だ。

Linux Mint Cinnamonは、インストール直後から日本語入力がほぼ問題なく使える状態になっている。これだけで、他のディストリビューションから一歩抜けている。

さらに、Windowsのショートカットキーがほぼそのまま使える。

僕がとくに気にしていたのは、Windows + ←/→でウィンドウを左右に寄せるやつだ。これ、地味に使っているんだが、多くのLinux環境では設定なしでは動かない。キーバインドを調べて、設定を組み込まないといけない。それが、Linux Mint Cinnamonでは何もしなくても動く。

「なぜこんな当たり前のことで感動しているんだ」と思うかもしれない。でもこれが感動できるのは、設定が必要なOSを何個も試してきたからだ。使い勝手が悪いOSを経験した人間ほど、この「何もしなくても動く」の価値が分かると思う。

2. 動作が軽い

正直なことを言う。ノートパソコンに対して無茶な要求をしている自覚はある。

複数モニター出力をしながら、ブラウザとVSCodeを起動して、動画も再生する。そういう使い方をしている。スペックに余裕があるマシンならどのOSでもできる話だが、Let’s Noteというコンパクトなノートでやっている。

他のディストリビューションも試してみた。見た目やショートカットキーへの対応という点ではZorin OSのほうが優れていると感じた部分もある。ただ、複数モニターで動画を再生するとカクつく。ある程度のスペックがあるマシンならZorin OSのほうがおすすめかもしれないが、僕の環境では重すぎた。

Linux Mint Cinnamonは、同じ使い方をしてもカクつきが少ない。軽量さに振り切ったOSではないが、日常的な作業に必要な範囲での動作は安定している。

3. 情報量が多い

これは地味に重要だ。

LinuxはWindowsと違って、何かトラブルが起きたときに自分で調べて解決する必要がある。そのとき、検索してヒットする情報の量と質が大事になってくる。

Linux MintはUbuntuベースなので、Ubuntu向けの情報がそのまま使えることが多い。日本語記事もそれなりにある。英語圏では膨大な情報が積み上がっている。

毎月ディストリビューションを変えていたときに、「このOSのこの問題」を調べると情報が少なくて詰まることがあった。Linux Mint Cinnamonに関してはそのストレスが少ない。


Linux Mint Cinnamonの残念だった点

正直に書く。

1. スクロール・ドラッグ操作の滑らかさがWindowsに及ばない

軽量なOSである程度設定を省いているからなのか、細かい操作の滑らかさはWindowsに劣る部分がある。

特に気になるのが、ブラウザのタブを別ウィンドウに統合するとき。タブを別のブラウザウィンドウにドラッグして結合する操作が、カクつく。Windowsではそんなことにはならない。

日常的に致命的な問題ではないが、ずっと気になり続けている。

2. Wayland対応がまだ実験的

現在のLinux Mint CinnamonはX11ベースで動作しており、Wayland対応は実験的サポートにとどまっている。日本語入力(インプットメソッド)との兼ね合いで、Waylandセッションの実用性はまだ低い。

長期的にはWaylandへの移行が進むはずだが、現時点では気にする必要はないかもしれない。ただ、将来的な観点では少し引っかかっている。


他ディストリビューションとの比較

実際に使った範囲での比較だ。使っていないものについては評価できないので、そこだけはお断りしておく。

OS日本語入力動作の軽さWindowsショートカット情報量
Linux Mint Cinnamon◎(設定不要)◎(設定不要)
Zorin OS△(重め)◎(見た目も良い)
Ubuntu(GNOME)△(要設定)△(要設定)
その他軽量系△〜××(要設定)

Zorin OSはUIの完成度が高く、見た目にこだわる人には刺さると思う。ある程度のスペックがあれば普通におすすめできる。ただ僕の環境では動作が重すぎた。これはあくまで僕のマシンスペックの問題もある。


こんな人におすすめ

  • Windows 10/11からLinuxへ移行したい人
  • ターミナル操作に慣れていないが、Linuxを試したい人
  • 古めのノートパソコンを再利用したい人
  • Windowsのショートカットキーに慣れすぎて手放せない人
  • 設定を最小限にして、すぐに作業を始めたい人

おすすめしない人

  • 最新のWayland環境を使いたい人
  • ゲーミング用途がメインの人
  • UIのカスタマイズを徹底的に楽しみたい人(Arch系の方が向いているかもしれない)
  • スペックに余裕があり、見た目にこだわりたい人(Zorin OSも候補に入れてみてほしい)

まとめ

毎月ディストリビューションを変えていた僕が、Linux Mint Cinnamonで固定化してしまった。それが正直なところ悔しいが、それだけこのOSが自分に合っていたということだと思っている。

「何もしなくてもある程度普通に使える」という事実は、Linuxに挫折してきた人間が積み上げた経験があるからこそ分かる価値だ。特にWindowsから移行する場合、ショートカットキーや日本語入力の設定に時間を取られることなく、すぐに作業に入れるのは大きい。

Linux Mint Cinnamonを試したことがない方は、一度インストールしてみてほしい。USBブートで試すだけでも感覚はつかめる。

もし「自分はこのディストリビューションが一番合っている」というものがある方は、ぜひ教えてほしい。インストールして試してみたいと思う。


※この記事はアフィリエイトリンクを含みません。純粋な使用レポートです。

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